太陽光発電用パワーコンディショナ接続端子の焼損

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事故発生の電気工作物

パワーコンディショナ(10kW)1 台

機器電圧

420V

被害の内容

直流側(ストリングス)接続端子の溶断焼損

事故の状況

連系運転開始から1 年半経過した頃、管理会社より28 台あるパワーコンディショナ(以下パワコンとする)のうち1 台が停止していると連絡が入り現地調査をおこなった。
調査した結果、『直流遮断(直流地絡)』のエラーコードを表示してパワコンが停止していた。
パワコン接続部の保護カバーを外し確認した結果、直流側が焼損(写真1 参照)し、直流側保護ブレーカがトリップしていた。(交流ブレーカは投入状態)

  1. 6 ヶ月前の年次点検時に、直流側(ストリングス)の絶縁抵抗測定及び開放電圧測定をおこない直流側端子での作業をしたが、端子の緩みは確認できなかった。
  2. 端子台接続後のマーキングが無いため、目視による端子の緩みは確認できなかった。
  3. パワコンメーカー調査で、「直流側端子の緩みによる発熱から溶断し、アークによる焼損へと繋がったと推測できる」と回答あり。(パワコン側の不良ではない)

写真1(焼損事故時)

写真2(パワコン交換し復旧)

事故の原因

  1. 端子の締め付けが不足していた。
  2. 端子の締め付け確認がされていなかった。

事故の防止対策及び教訓

  1. 施工時には端子の締め付けは確実におこなう。
  2. 作業者・施工管理者のダブルチェックにて確認をおこない、目視確認ができるようマーキングをする。また締め付け確認者シールを分電盤内に貼る。
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