電気自動車用充電設備に係る電気設備の設計・施工ガイド
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〔備考 1〕電気自動車充電用コンセントは, 日本配線システム工業会規格 JWDS-0033(2011)「EV充電用コンセント・差込プラグ」に準拠したものであること。 表 4.3.2 充電用コンセントの選定 ─ - 54 - ─ ─ 定格電流 使用電圧 解 説 充電用コンセントでは一般のコンセントとは異なる性能が要求され,その項目は,以下のとおりである。充電用コンセント・充電用差込プラグに係る JWDS-0033 の規定の詳細は資料 3 を参照のこと。 ①開閉性能 電気自動車を常用するユーザーにあっては,帰庫の度に充電が行われ充電用コンセントにプラグの抜き挿しが行われることを考慮すると,従来のコンセント以上に開閉性能の高いものが必要となる。具体的には通電状態での開閉 5000 回,さらに無負荷状態での開閉 5000 回,計 10000 回の開閉試験に耐える性能を要求している。 ②ロック機構の保持強度 充電用コンセントによる電気自動車の充電では,使用者及び設備保護のためのコントロール機能を持ったケーブルを使用して充電を行うモード 2 での充電形態が原則となる。そのため,コントロール機能の部分の重量がプラグに加わっても,充電用コンセントがプラグを保持できることが求められる。具体的には規定の取付状態の充電用コンセントに JWDS-0033 適合の充電用差込プラグを挿入しロックした状態で,通常のプラグの引抜き方向及び鉛直下方向にそれぞれ 100N の引張荷重を1分間印加したときプラグの抜けや破損のないことを要求している。 ③保護等級 充電用コンセントによる電気自動車の充電では,充電用コンセントを施設する周囲環境に応じて水及び外来固形物の有害な侵入を防ぐ適切な保護等級(IP 性能)が求められる。具体的には,屋外・屋側への設置に対応する「防まつ形」のものは IP44,雨水や塵埃の影響を受けない屋内・キャビネット内への設置に対応する「普通形」のものは IP2X を要求している。 ④感電保護 充電用コンセントによる電気自動車の充電にあっては,プラグの抜き挿しが頻回になされるとともに,屋外・屋側などでは降雨・降雪の最中に濡れた手で開閉操作がなされることが想定されることから,従来のコンセントより感電リスクの高い使用環境にある。この点に配慮し,充電用差込プラグの抜き差し時における指先感電防止が達単相 100V 単相 200V 15A 20A 30A

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