電気自動車用充電設備に係る電気設備の設計・施工ガイド
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- 49 - 4.2.1 充電器の施設場所の特性 充電器を施設する場所は,充電器の施設計画上,おおよそ次の 4 種類に区分される。 それぞれの施設場所の特性を考慮した施設計画を行うこと。 (1) 戸建住宅の敷地内駐車場 (2) マンション・ビルの駐車場(平置) (3) マンション・ビルの駐車場(立体 自走式/機械式) (4) コンビニ・病院・商業施設等の来客用駐車場,時間貸し駐車場など 解 説 施設場所ごとの特 性と考慮すべき事項を以下に示す。 (1) 戸建住宅の敷地内駐車場 ・戸建住宅では,駐車スペースが家屋などに近接している場合が多く,家屋に充電用コンセントを設置して使用することが一般的である。 ・充電用コンセントを選定する場合,電気自動車は 200V でも 100V でも充電できるが,100V で充電する場合は,充電時間が倍以上かかることに留意して選定する。 ・充電用コンセントの設置高さは,操作性・視認 性に配慮し 地上高 1 m程度の高さに設置するとともに,夜間の充電にも配慮し照明の確保も検討する。 ・道路など公共スペースに近接し敷地内に不特定の者が立ち入るおそれのある場所に施設する場合は,いたずら防止 ・充電ケーブルセットの盗難防止のため,施錠ができる充電用コンセント盤の設置を検討する。 ・充電頻度が高い場合は,操作 性に配慮し,壁取り付けができる充電用スタンドの選定を検討する。 ・充電する車両の充電口の位置と,充電用コンセントが設置できる家屋壁面の位置が離れている場合は,車両の充電口の近くに,充電用コンセントスタンドや充電ケーブル付き充電器(スタンド型)の設置を検討する。 (2)マンション,ビルの駐車場(平置) ・マンション及びビルの駐車場では,駐車スペースに不特定の者が出入りする可能性が高いことに配慮し,いたずら防止・ 充電ケーブルセットの盗難防止のため,施錠ができる充電用コンセント盤,充電用コンセントスタンド,充電ケーブル付き充電器の設置を検討する。 ・夜間の照明,監視カメラの設置など,設備周辺のセキュリティ確保を検討する。 ・利用者を制限する場合や課金が必要な場合は,課金機能,IC 認証機能などを持った充電用スタンドを検討する。 ・短時間での充電が必要な利用者を対象とした施設では,急速充電器が必要となるが,設置スペース,電源容量を検討し,不足する場合は電源設備の増設を検討する。 (3)マンション,ビルの駐車場(立体 自走式/機械式) ・屋内の自走式立体駐車場や,二段・ 多段・エレベータ式の機械式立体駐車場では,充電器の設置可能スペースが限られており, 確保できるスペースに合わせた設備を4.2 充電器の施設場所

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