電気自動車用充電設備に係る電気設備の設計・施工ガイド
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- 45 - なお,経済産業省資源エネルギー庁が発行する「特定計量制度に係るガイドラン」に従った充電器についても考慮する。 (4) 利用者認証の要否 月極駐車場や事務所の駐車場など,充電器の利用者を限定させる場合は,認証機能を持った充電器の選定も考慮する。 4.1.3 充電器の設置環境 充電器の施設計画に際しては,以下の条件を考慮し与条件に適う充電器を選定する。 a.充電に使用できる電源に余裕はあるか b.設置場所にスペースの制約はあるか 解 説 (1) 充電器の電源の容量 充電器の種類により,必要となる電源設備の容量が異なる。既設の駐車場に新たに充電器を設置する場合は,利用できる電源容量に余裕があるか,また新たに電気設備を設置できるかを検討して充電器を選定する。 特に商業施設や時間貸し駐車場などで複数台の充電器を設置する場合は,複数車両が同時に充電作業を行った場合,大きな電力が必要となる。充電器を複数台設置する場合は,余裕を持った電源設備を用意する。 (2) 設置場所のスペース 電気自動車の充電口の位置は車種によって異なる。個人向けの設備では,使用車種の充電口の位置から充電器の設置場所までの距離,駐車の向きの影響 を考慮して,ケーブル長を決める。あるいはケーブル長が決まっている場合は,ケーブル長に合わせ充電器の設置場所を決める。 不特定の車種の利用が考えられる場合には,車両の駐車位置の自由度に配慮した駐車スペースを設定し,充電器の設置位置・ケーブル長は全ての車種に対応できる位置・長さになるように考慮する。 また,充電器の周囲には点検スペースが必要で,充電器メーカーの施工説明書などを考慮した設置環境となるように施工する。

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