- 37 - 表 3.3.2 漏電遮断器の種類 [備考]漏電遮断器の最小動作電流は、一般に定格感度電流の50%以上の値となっているので、選定には注意すること。(内線規程 1375-2 参照) 定格感度電流(mA)高速形時延形5,6,10,15,30反限時形高速形時延形高速形時延形50,100,200,300,500,1,0003,000,5,000,10,000,20,000区 分高感度形中感度形低感度形動 作 時 間定格感度電流で0.1秒以内定格感度電流で0.1秒を超え2秒以内定格感度電流で0.3秒以内定格感度電流の2倍の電流で0.15秒以内定格感度電流の5倍の電流で0.04秒以内定格感度電流で0.1秒以内定格感度電流で0.1秒を超え2秒以内定格感度電流で0.1秒以内定格感度電流で0.1秒を超え2秒以内解 説 充電器は,屋側又は屋外への設置が想定されることから,接地工事を施す。充電回路には,高感度・高速型(定格感度電流 30mA 以下,動作時間 0.1 秒以内)の漏電遮断器を設置するため,接地抵抗値を 500Ω以下として C 種・D 種接地工事を共用してもよい。 (2) 漏電遮断器 a.漏電遮断器の選定 イ.充電用回路には,地絡(感電)保護のため漏電遮断器を設置する。(内線規程1375-1) ロ.漏電遮断器は,表 3.3.2 のうち高感度・高速型(定格感度電流 30mA 以下,動作時間 0.1 秒以内)のものを選定する。 解 説 充電器は屋側又は屋外への設置が想定されることから,地絡(感電)保護のため漏電遮断器(ELCB)を設置する。 充電用回路の地絡保護は,充電器の使用状況などを考慮すると,主に感電保護を目的とすべきである。したがって,高感度・高速型(定格感度電流 30mA 以下,動作時間 0.1 秒以内)のものを選定する。 なお,電源フィルタ回路に内蔵するキャパシタ,充電線・接地線間のケーブル容量,充電部・大地間の浮遊容量などによる常時漏洩電流に配慮する。 b.漏電遮断器の動作協調 主幹と充電用分岐回路にそれぞれ漏電遮断器を設ける場合は,主幹の漏電遮断器が先に動作しないよう動作協調を図るのが望ましい。(推奨) 解 説 住宅用分電盤など,主幹と充電用分岐回路にそれぞれ直列に漏電遮断器を設ける場合は,主幹の漏電遮断器が先に動作しないよう動作協調を図る必要がある。 充電用回路の分岐を主幹の一次側とすれば,漏電が生じた際に他の健全回路に影響を及ぼすことなく当該回路を遮断できる。この場合,電気事業者の設置する電流制限器による契約とするか,契約用の契約主開閉器を設けるが,事前に管轄の電気事業者との協議が必要である( 図 3.3.1 参照)。
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